にわとりのこと
のびやかに、自然なままに、平飼い飼育
宗谷の厳しくも恵み豊かな自然の中で鶏本来の生活環境を大切に。
平飼いとは、鶏舎内又は屋外において、鶏が床面又は地面を自由に運動できるようにして飼育している飼い方のこと。当ファームでは土間の鶏舎で1坪あたり5~10羽がのんびり暮らせるようしています。四季を通して、自由に歩き回り、砂浴びし(人で言えば「お風呂に入ること」)、食べたい時にエサを食べ、夕暮れからは止まり木に乗って眠りにつく。またオスとメスを一緒に飼いさらに健康な生活を維持できるようにしているため、たまごは有精卵※となります。
※メス100羽にオス5羽の割合で飼育。有精卵でない卵が1割程度含まれている可能性があります。
大切なのは、「自然に近い環境で平飼いすること」。
同じ飼い方でも土間ではなくコンクリートの上では本来の生活環境は保証されません。
出来る限り自然のままに、ストレスを軽減すること。人のお母さんが赤ちゃんを産むとき、食べること・暮らすことを大切にするように環境を整えることはとても重要なのです。
私たちは安心して食べることのできるおいしいたまごは、健康的に暮らすことのできる豊かな自然の中で、ストレスなくのびのびと生活する鶏から産まれると考えています。
純国産鶏
当ファームの鶏は「純国産鶏もみじ」です。
純国産鶏とは日本の気候風土に合わせて幾世代にもわたり種を繋いできた鶏です。
食卓に上がるたまごを産む鶏の親鳥そのまた親鳥の多くが外国鶏に頼っていることをご存知ですか?生産される卵の国産率は高いですが実情はちょっと複雑なのです。
その外国で有事や環境問題なんらかの理由により、輸入が途絶えてしまったら?
当たり前のいつもの食卓はなくなってしまうかもしれません。
私たちひとりひとりの選択で変わることもあると思うのです。
食べることはとても大切な環境問題だと思いませんか?
無添加・天然素材のみ
当ファームのたまごは、自然なままの滋味溢れる味わいを大切にしています。
そのため成分強化や栄養補助のための人工的な添加物を一切使用していません。またヒヨコの頃から抗生物質そのほか薬剤を使用せず、鶏本来の免疫力を養っています。
宗谷産そして北海道産飼料100%
私たちは出来る限り身近で手に入るものを鶏の飼料に利用したいと考えています。
遺伝子組換え、ポストハーベストの危険性のあるものは一切使用しません。季節や鶏の体調に合わせて北海道産小麦や米を主体に米ぬか、北海道産ホタテ貝殻、オホーツク産の鮮度の良い魚粉。さらに稚内市内HACCP水産工場より蒸した宗谷近海産の鮭、特産の利尻昆布を独自配合しています。
たまごは鶏の食べたものでつくられます。だから顔の見える安全な素材にこだわるのです。
たまごのこと
季節の野草、四季の味わい
鶏は葉っぱが大好き。鶏舎周辺に広がる季節の野草を出来る限り与えています。野草からはビタミンや植物繊維を豊富にとることができ、鶏の健康とたまごの栄養価に影響します。また、季節によって食べる量や種類が変わるので、黄身の色や味が少しずつ違ってきます。夏のたまご、冬のたまご、ぜひお試しください。
抜群のコクと旨味
「なんか出汁が入っているような味がする!」
あるイベントでたまごを食べていただく機会があり、その参加者できてくれていた中学生の感想でした。さらに遠方から注文してくださった方の中学生の息子さんも同じ感想を寄せてくれました。
当初は、鶏の健康を考えて与え始めた宗谷近海産の鮭と利尻昆布。
地元素材がたまごを美味しくしてくれています。
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風味豊かな
コクのある黄身市内のHACCP水産工場からいただく新鮮で良質な宗谷近海産の鮭が風味豊かなコクを引き出します。良質な鮭の油の旨味は黄身を食べてわかります。程よい甘味とともに口いっぱいに広がるでしょう。また、オホーツク産の鮮度の良い魚粉もともに与えることで、味に深みを与えています。
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旨味。そして白身の甘み
利尻昆布(海藻)は成長や基礎代謝に大切なヨードを始め、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など60種類以上の栄養素が含まれており、鶏にとっても栄養豊富な食べものです。特に豊富に含まれるアミノ酸の一種であるグルタミン酸は味わい深い旨味を助けます。
また、昆布のミネラルは白身の甘みを引き出しています。
さらに!海からつながる可能性を秘めた栄養素
カヤニのたまごには健康や美容をサポートすると言われているアスタキサンチン*という天然の赤い色素が含まれています。動物は自ら作り出すことが出来ず、海の小さな藻類が生産し食物連鎖によって鮭の体内に取り込まれます。本来白身魚の鮭がサーモンピンクなのはこの色素があるから。そのためたまごの黄身の色はだいたいがレモンイエローですが、鮭をたくさん食べる鶏やベテラン鶏のたまごの黄身は濃い橙色だったりうっすら赤みかかった薄橙色だったり。色いろいろの個性豊かなたまごなのです。
※(財)日本食品分析センターによるアスタキサンチン分析結果は可食部100g中90μgです(日本食品成分表2010による標準値には含まれておりません)。
※アスタキサンチンはビタミンEの約1,000倍とも言われる抗酸化作用により活性酸素を抑える力があり、美白、美肌の効果が期待され、免疫力を高めたり、アンチエイジングや動脈硬化予防などの効果があるといわれています。
甘み
鶏を育てる環境や食べるものでたまごの味わいは変わります。自然豊かで、新鮮な風が吹き抜ける土間の鶏舎で育てていると、こもったにおいがせず臭くありません。また、毎日食べるミネラル豊富な昆布が特に白身の甘みを引き立てています。ミネラル分が多くなるとトマトが甘くなる、のと一緒ですね。
鮮度の良さ
採卵日の翌日にはたまごを出荷します。だからとても新鮮!野菜やお肉、お魚も鮮度の良いものはとても美味しいですね。殻を割ったときのぷりんとした新鮮さはぜひたまごかけご飯で!
カヤニのたまごはすべてが天然素材。
旨味と風味豊かなコク、様々な可能性を秘めた栄養素。
ひとつのたまごに宗谷の海の恵みがぎゅっとつまっているのです。
「普段使い」でいただく平飼い有精卵、そして健やかな毎日を。
農場のこと
私たちの思い
北海道の良質な自然を紹介しながら、地元自慢の上手な方々に支えられて、暮らしを見つめ直すきっかけづくりとなるようなエコツアーづくりを仕事にしていることがありました。
湿原とともに生きる漁師さん、前浜で獲れた魚を料理してくれるお宿のオーナー、地元の森を愛するガイド役のおじさん、鉱山跡地まで当時のことを話しながらサンダルで歩くおじさん、とにかくおしゃべり上手な浜のおかあさん・・・。
この方々の言葉を通して、知ることのできる地域に、多くの豊かさとドサンコの力強さを感じました。
地域こそ宝。
地域愛に育まれた食や暮らし、風土の中にはたくさんのヒントが眠っています。
すばらしい価値を生み出せる「フロンティア(最前線)」がここにある。
宗谷の気候風土で、地元素材を利用し、地域の味を育てていくことをテーマに、地域オリジナルのたまごづくりを通して、「地域から発信する大切さ」を伝え続けたいと考えています。
たまごのことQ&A
たまごって割ってみるまでわからないものです。検卵によりヒビのチェックや大きさ、見た目でわけることは当然ですが、中身は投光検査(明るい光を当てると中身の状態がシルエットや色の濃淡でわかります)をしています。それでも見つかりにくいものがまれにあるため、こんなときはお問い合わせください。
血や肉片のようなものが混ざってる
特に黄身に付着した血液はたまごが鶏の卵巣から順次大きくなっていく段階で、卵胞の血管が破れて付着したり、例えば大風で屋根やドアの音がバン!と響き、びっくりして同様に血管が破れた際に付着するなどが考えられます。これを血斑(けっぱん)と言います。
また、米粒くらいの(もう少し大きい場合も)小さな肉片が入っていることがあります。これはミートスポットとか肉斑(にくはん)と呼ばれ、茶色い鶏のたまごによく見られるようです。色素沈着などが原因で、いずれも食べて問題はありません。しかし、極端に混ざる血や肉片が大きい、量が多い場合はお取替えいたしますのでご連絡ください。
白いねじれたものは何?
それは黄身につながるカラザと呼ばれる白いねじれのある部分。カラザは卵黄をたまごの中心に固定する大事なハンモックのような役割を持ち、シアル酸というウイルスや細菌が細胞に感染することを防ぎ、免疫力を高める働きが期待できると言われています。そのためもちろん食べられる部分です。
卵白が濁ってます
産みたての新鮮なたまごは卵白が濁っています。これは炭酸ガスが抜けきれていないためで、日ごとに気孔と呼ばれるとても小さな穴から抜けていきクリアな卵白になっていきます。この時期はガスで薄膜が圧迫されゆでたまごの殻がとても剥きにくいため、数日経ってからのゆでたまごがおすすめです。
ほかにも、卵白に血が混ざり薄いピンクがかっている場合があります。食べても問題ありません。この量が極端に多い場合はお取替えしますのでご連絡ください。
みだれ卵
卵黄の薄膜が非常に弱いため、卵管で膜が破れ、卵白の形成過程で混ざり合ってしまった状態です。腐っている?と思いがちですが、腐敗臭を伴わなければ腐っているわけではありません。腐っている場合は相当の悪臭がします。また産み落とした後に物理的な理由で卵黄膜が破れたものとは異なります。食べても問題ありませんが、お取替えいたしますのでお手数ですがご連絡ください。